日本には、47都道府県中26都道府県に世界遺産がある。その中でも、お寺を文化遺産として遺している代表的なものをまとめてみようと思います。思っていたよりも、これもあれも世界遺産に登録されていたのだと改めて新しい発見があるかもしれません。
古都京都の文化財
古都京都の文化財(こときょうとのぶんかざい)は、平安時代から江戸時代まで日本の首都が置かれた京都は、政治経済の中心地であるとともに各時代の文化を牽引し、日本全国の建築、造園、都市計画などの発展に大きな影響を与えてきたこと
京都の建造物群は各時代の建築様式や庭園様式の代表例であり、自然環境と融合した景観は日本独自の精神性や文化を表していること
が評価され、1994年、文化遺産に登録された。構成資産は京都府京都市、宇治市、滋賀県大津市に点在する次の17資産。
そして、意外と認知されていませんが
東寺→教王護国寺
金閣寺→鹿苑寺
銀閣寺→慈照寺
苔寺→西芳寺
西本願寺→本願寺
比叡山延暦寺→延暦寺
という具合に、広く呼ばれている名称は通称のようなもので
実際は上記のように正式名称と異なっている場合があります。
古都奈良の文化財
古都奈良の文化財(ことならのぶんかざい)は、奈良時代の仏教建造物群は、日本と中国、朝鮮半島との密接な文化的交流の歴史を示していること
登録されている建造物群は、神道や仏教などの日本の宗教的空間の特徴をよく示し、今なお宗教文化が継承されていること
などが評価され、1998年、文化遺産に登録された。
法隆寺地域の仏教建造物
法隆寺地域には世界最古の木造建築が数多く残っています。7世紀に法隆寺・法起寺ほかの仏教寺院が造営され、これらの寺院では現在も宗教活動が続けられています。法隆寺は、7世紀初期に創建がはじまり、現在の伽藍は西院及び東院と子院群で構成されています。西院は7世紀後半から8世紀初頭にかけて再建されたもので、東院は8世紀前半に建設されたものです。西院の主要建物である金堂・五重塔・中門・回廊は、中国や朝鮮にも残存しない初期の仏教建築様式であり、両院のほかの主要建物は主に8世紀から13世紀に建てられたものです。両院の周囲にある子院は12世紀ごろに建築が始まり、しだいにその数を増やしました。17世紀から18世紀にかけての建物も多く、日本の仏教寺院建築の変遷を窺うことのできる文化遺産が集約されている地域と言えます。
聖徳太子ゆかりの寺院で、西院伽藍は現在する世界で最も古いの木造建築物群であるという歴史も知られています。
日光の社寺
比叡山「延暦寺」(滋賀県)に「延暦寺」という建物はありません。
山上山下のたくさんの寺院を統合して「比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)」というのです。
「日光山 輪王寺(にっこうざんりんのうじ)」も同じで、日光山全体を統合していました。
明治の神仏分離以降でも本堂・大猷院・慈眼堂・常行堂・中禅寺・大護摩堂・四本龍寺等のお堂や
本坊、さらに十五の支院を統合して出来ており、その全体を指して輪王寺と総称します。
新緑に包まれた世界遺産現在、世界遺産の周辺は新緑がとても綺麗です。 神橋の周りでは朱色の神橋と青々とした新緑の美しさに目を見張ります。 日光山内では緑のトンネルが通る人々を穏やかに包み込みます。 憾満ヶ淵の化け地蔵。春の木漏れ日を浴びて眩しそ…
日光山内の仏教建築物を総称して『輪王寺』と呼びますが、初めて聞いたという方もいらっしゃるのでは?
日本では10番目となる世界遺産登録です。
平泉
【「平泉」がなぜ世界遺産なのか】
平泉には、仏教の中でも、特に浄土思想の考え方に基づいて造られた多様な寺院・庭園及び遺跡が、一群として良好に保存されています。
寺院や庭園は、この世に理想世界を創り出そうとしたもので、海外からの影響を受けつつ日本で独自の発展を遂げたものです。
平泉の理想世界の表現は、他に例の無いものとされています。
世界遺産を、文化遺産にわけて調べてみると他にもいろいろな発見がありそうですね。
意外と掘り下げて調べてみるのも楽しいものです。
みなさんも一度、気になったものを調べてみてはいかがでしょうか。