日本には店に行くとスタンプを押してもらえて、全部集めれば何かがもらえる、というスタンプラリーがあります。
でもこれ、元をたどっていくと実は神社に辿り着くんですよ?
御朱印と呼ばれる伝統の文化にまつわるあれこれをじっくりと学んでいきましょう。
御朱印がブームに?
「御朱印」の存在です。
神社ごとに違いがあるので、スタンプラリーのような感覚で集められるのが人気の一因のようですね。
不動明王を印刷酉(とり)年の守り本尊とされる不動明王を祭っている鹿島市納冨分の誕生院が、不動明王の姿が印刷された酉年限定の御朱印を用意した。山口光玄副住職(52)は「御朱印で御利益を授かるとともに、周辺地域を観光するきっかけにもなれば」と期待する。
誕生院は、平安後期に高野山の復興に尽力した覚鑁(かくばん)上人の誕生の地。本尊のきりもみ不動明王が覚鑁上人の身代わりになり、災難から救ったとされる。
御朱印の始まりは?
もともとお寺のお参りは旅行の一大イベントだったためその記念として御朱印をもっていると
ご利益があるということで広まったそうですね。
御朱印集めの始まりは、「お遍路さん」で有名な四国八十八カ所霊場巡りなどの
霊場巡礼にあるといわれています。
霊場巡礼とは、あらかじめ決められている札所(お寺)を順番に巡り、その全てを
巡り終えると願いがかなうという参拝の仕方です。
この霊場巡礼の際に各札所で御朱印を頂き、参拝のあかしとしているのですが、
この巡礼+御朱印が御朱印集めのルーツだともいわれています。
神社ごとに多彩な御朱印!
あそこの神社は文字が端正、ここの神社は文字がワイルド、といったように違いがあるのですね。
京都市各所に点在する、由緒ある神社を巡りながら同市の魅力に触れる「京都十六社朱印めぐり」が2月15日まで行われている。市内にある16の神社を年頭に参拝し、各社で朱印を授かることで、厄よけ・安産・家内安全・病気平癒・健康長寿・交通旅行安全、学問成就・商売繁盛・出世開運など多彩なご利益を1年間得られるといわれる。おなかの不調にご利益があるおなか守護の神社や、心鎮めにご利益がある神社、競馬ファンにうれしい「勝運・馬守守護」の神社などもある。期間中にすべての朱印を受けるとえとの置き物を参拝記念として最後の神社でもらえる。参拝の順序は決まっておらず、朱印帳は各社に無料で用意されているが、1社につき300円の授印料が必要。
お寺と神社で御朱印帳はわけるべき?
しかし、なんとなく神社は神社、お寺はお寺と分けた方がいいような気がしますよね。
実際のところ、混ぜて御朱印を押してもらうのは間違いなのでしょうか?
寺社をひとつにまとめていただく場合一番の問題はいただけないところが出てくるということです。
あらかじめ分かっている場合には、新調した御朱印帳にいただくという方法があります。(埼玉の調(つき)神社・栃木の太平山神社などは御朱印の混在NG)
問題は参拝した後に言われたとき。がっかりしますよね。書置きでもいただければ良いですが、そういうところは書置きを出さないことも多いです。
参拝もせずに御朱印をもらうなかれ!
というのは失礼ですよね。
これは御朱印についても同様。
そもそも参拝の記念としてもらえるのが御朱印なのだから、
優先順位が違います。
ちゃんと参拝して、それから御朱印を推してもらいましょう。
御朱印とは「 御朱印ってそもそもなに?」の記事でも紹介したとおり、御朱印とはそもそも写経して寺社に収めた証しにいただくものでした。今では納経をしなくても授与いただける寺社がほとんどですが、あくまで参拝の証であることに違いありません。ところが、御朱印をスタンプラリーと勘違いして、寺社へ来るなり参拝もせずに一目散に授与所へやってきて「御朱印をください」と声をかける人も多いそう。御朱印をいただく際には、まず神仏に手を合わせて、参拝してからいただくようにしましょう。
また、御朱印の郵送は遠方や健康上の理由で対応してくださる寺社が一部でありますが、大半が参拝の証であるためにお断りをしています。ただ、御朱印帳は寺社によって対応が異なります。郵送での授与を受け付けている所もあるので、気になる場合は個別にお問い合わせを。ただし、御朱印は参拝者のみの授与になるので、記帳なしでの郵送になることが殆どです。