日本全国のお寺において仏像は色々な種類が置いてあるように見えます。具体的にどういったお寺が、どういった仏像を祭っているのかを考えたことはありますか?お寺にお参りに行くなら仏像に対しての理解も深めておくほうがより興味が深まっていきます。
大別すると5種類
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仏像や仏画、掛け軸などは宗教的な意味でお祀りして、信仰心を養ったり、何かを祈願したりすることが一般的ですが、芸術的な観点から鑑賞することもできます。芸術うんぬんを考える必要もなく、ただ好きな仏像・仏画を飾って見るだけでも、心を安定させ、心を成長させることができます。そして、それが心の支えとなり、自然に仏教への興味や宗教心を持つことにもつながります。
難しい仏教の教義の勉強や、各宗派の細かい決まりごと、お仏壇独自の飾り方などとは別に、自由に仏像・仏画などを飾って鑑賞するのもいいのではないでしょうか。
仏像の種類としては、如来・菩薩・明王・天部・その他の5つに分類されます。
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お寺ごとに様々な見た目の仏像があり、一口に仏像とは言っても「種類が多すぎて違いが分からない」という方も多いのではないでしょうか?実際仏像には5つの種類があり、これらの内から特に有名なものや、拝むおsの理由をご紹介をしていきたいと思います。多少なりとも理解を深めていくと、お参りしたときの意識に変化や区別がつくかもしれません。
どのように分かれているの?
ご本尊は浄土宗及び真宗は阿弥陀三尊像、日蓮宗は三宝尊、真言宗は大日如来とそれぞれの教えにのっとりセットとしてだいたい決まっていますが、
天台宗は観音像だったり禅宗の寺院でも釈迦像ではなく観音像が本尊だったりしてあまりはっきりしていません。
本尊以外はご住職と檀家や施主様の希望で教義に外れない程度に決めているように思います。
また、多聞天ですが、位ではなく須弥山を守る武神、四天王で最強を誇りますので、それにあやかって単像として毘沙門天信仰が伝播し七福神にも組み入れられたものです。
お寺ごとに仏像が違うとは言っても好きな仏像を自在においているというわけではなく、それぞれの宗教の流れや理念に沿った仏像を置いているようです。機会があれば一度、お坊さんに聞いてみると良いかもしれません。仏への理解と同時に宗教への理解にも繋がっていくように感じます。
歴史を彩る財産
阿修羅(あしゅら) 国宝 八部衆の一人(興福寺)
女性に大人気の仏像。高さ153cm。
インド古来の神々を集めて仏法の守護神としたのが、八部衆である。守護神なので、この阿修羅以外は武装している。インドでは大地を干上がらせる太陽神。だから武器は要らないということのようだ。三面六臂。上半身裸。
作者は、「将軍万福」という渡来人の仏師。
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仏教は元来、インドから伝わったものと言われています。なので仏像の由縁自体もインドからそのまま伝わってきていたり、仏像の作者がインドの流れを汲んでいる場合も多くあります。歴史的に見ても長い年月を経ているものも多く存在し、それだけに上記の阿修羅像のように中には国宝として指定されているものも少なくないようです。
拝むのは?
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仏教をしんじる人たち全員を救済することを目指す以上、 必要なのはそうした区別が生まれないようにすることでした。
そこで考え出されたのが、釈迦を超越的存在にすることなのです!
人が修行で到達できるような次元とははるかにかけ離れた存在にすることで、 釈迦の前では誰もが平等、という状況を作り出したのです。
その結果、釈迦如来像が生まれることになったのです。
つまり、「釈迦は如の世界からやってきた超越者なのだから、 人が修行して到達できるような存在ではない。
われわれは釈迦の教えにしたがっていき続けることである。 救済の道もそこにある。 」というメッセージを具現化したのが、釈迦如来像だったのであるのです。
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仏像を拝むのは自分が到達ができない境地に対してではなく、自分がいつの日にか到達をする境地を信じて拝むのが本来の意味となるそうです。仏像への理解を深めていくことで、お寺や自身の宗派への接し方も深まっていくように感じますね。