鯛は、その名前との語呂合わせから「おめでたい」魚とされ、お祝いやお祭りで出されることの多い縁起の良い白身魚です。鯛のお造りや姿焼き、潮汁、鯛めしなど、鯛を使った料理はどれも美味しいですよね。今回はそんな鯛について調査してみました。
鯛はめでたい縁起物。
縁起のいい魚名前が「めでたい」に通じることから、縁起のいい魚とされる鯛。
尾頭つきの鯛は、祝いの席には欠かせません。
輝く赤色、大きな頭などの立派な見かけも、いかにもめでたい。
七福神の一柱、いかにもめでたくて幸がありそうなゑびすさんが抱えているのも鯛。
儀式や贈答用の高級魚としてもおなじみです。
鯛が赤くなるのはどうして?
春――。産卵のため、身体に朱をはらませて北上してくる真鯛のことを、季節と色にかけて「桜鯛」と呼びます。
鯛が赤くなる理由は、大量の海老を食べるからで、海老の殻に含まれる色素・アスタキサンチンが鯛の身体に影響するからだと言われています。
鯛が祝いや祭りで出されるワケは?
日本では、鮮やかな赤い体色の「真鯛」は、縁起のよい食材とされており、特に尾頭付き(おかしらつき)の姿焼は「目出鯛(めでたい)」と呼び、祝宴や祝い事で提供されることが多いです。高級魚の代名詞とされる「真鯛」は、「腐っても鯛」や「海老で鯛を釣る」など、様々なことわざにも登場します。
鯛は「目出度い」に通じ、縁起の良い語呂合わせになる上(鯛の語源は「平魚《たいらうお》」から、との説が有力ですが、ヒラメやカレイならともかく、鯛の形が平らかどうか、少し疑問が残ります)、脂の乗り切った桜鯛は味も極上。古代から赤を神聖視してきた日本人は、祝いの席には欠かせないものとして、鯛……特に桜鯛を重用してきました。
テーブルの中央に置かれた赤い尾頭付きの鯛は、どこか風格があって私たちのお祝いの気持ちをまっすぐに表現してくれます。丸みを帯びた形も可愛らしく親近感の持てる姿のお魚です。
祝いの席でだされる鯛の料理。
ムニエル、カルパッチョなど洋食にも用いられます。
日本近海で採れる魚であり、円やかな甘みのある上品な味が日本人に好まれて、
江戸時代にはすでにさまざまな調理法で食されていたようです。
金目鯛とは?
「金目鯛」とは、キンメダイ目キンメダイ科の海水魚で、世界各地の深海に生息する深海魚です。
目が金色に輝き、体色が「真鯛」のように赤いことから「金目鯛」と呼ばれていますが、生物分類学上は「真鯛」とは別種の魚になります。(真鯛は、スズキ目タイ科の海水魚)「金目鯛」も食用にされる白身魚で、刺身、煮付け、干物、味噌漬け、粕漬け、酒蒸し、鍋料理などの和食から、ブイヤベース、ムニエルなどのの洋食まで幅広く用いられています。
深海魚の「金目鯛」は、漁獲量が一定せず、「真鯛」同様に高級魚として扱われることが多くなっています。
、下田は水揚げ高全国第一位となっています。
金目鯛は名前に「鯛」がついていますが、「真鯛」や「黒鯛」とは異なる種類の魚です。
金魚のように真っ赤で美しいお魚は、もとから赤いわけではなく、釣り上げられたあとから赤くなるそうですよ。
味は脂肪分が多く濃厚で、栄養価の高い白身のお魚。
真鯛と同じく縁起の良い高級魚とされていてこちらも美味です。
キンメダイ 人間との関り食料として見た場合、キンメダイの体内に含まれる微量の水銀に注意する必要がある。
厚生労働省は、キンメダイを妊婦が摂食量を注意すべき魚介類の一つとして挙げており、2005年11月2日の発表では、1回に食べる量を約80gとした場合、キンメダイの摂食は週に1回まで(1週間当たり80g程度)を目安としている。
また、鯛はその姿の美しさと栄養分の豊富さから「百魚の王」と呼ばれています。
桜の花の季節に旬を迎えるので「花見鯛」とも呼ばれ珍重されている白身のお魚です。