お盆といえば夏の行事ですが、”初盆”や”新盆”は特別な仏事です。家族で亡くなった人がいる場合、初めて迎えるお盆のことを初盆や新盆といいます。普通のお盆とは違う準備が必要なのか、正しいマナーは何なのか、ここで徹底解説していきたいと思います!
初盆(新盆)とは?お盆との違いは何??
新盆とは、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことです。
厳密には、四十九日法要が終わってから初めて迎えるお盆ということになるので、お盆の数日前になくなった場合などは、翌年が初盆になりますね。
地域によって飾り付け方に違いがあるようですが、
画像にあるように、見栄えのする花を飾ったりキラキラした置物で故人を迎え入れるようです。
初盆(新盆)には何が必要?準備すべきものとは??
地域や家庭の風習でも異なりますが、基本的には次の6つです。
1.僧侶への依頼
2.会食の準備
3.案内状の送付
4.精霊棚の準備
5.盆提灯の準備
6.引出物の手配
僧侶への依頼、会食準備、案内状送付はお早めに!
初盆・新盆には、一般的に菩提寺の僧侶に棚経をあげてもらいます。初盆での会食をどうするか決めましょう。
自宅に招いて食事をするのか、どこかの料理屋で食事をとるか、など様々です。お盆の期間は、7月13日~7月16日または8月13日~8月16日ですが、初盆の法事をいつ行うか決める必要があります。
親族や親しい方が集まりやすい日で、早めに決めましょう。
精霊棚や盆提灯はどう設置すればいいの?
盆棚とは、仏壇の前に飾る棚のことでお盆の時期に限定して設置されるもの。精霊棚(しょうりょうだな)とも言われています。盆棚は、テーブルの上に真菰(まこも)を敷き、その上に位牌を並べたりご飯や供物をお供えします。四隅に青竹を立てて竹の上に注連縄を張り、そこにほおずきや素麺、昆布などを飾る地域もあります。キュウリの馬やナスの牛も精霊棚にお供えしますが、そこには「キュウリの馬に乗って早く来て、ナスの牛でゆっくり戻ってくださいね」という願いが込められているそう。盆棚の脇には、霊が迷わないように目印となるように盆提灯を飾る習慣があります。上から吊り下げるタイプ、床に置くタイプ、小型タイプ、モダンなタイプと、盆提灯の大きさや形はさまざま。地域性や住宅事情を考慮して選ぶと良いでしょう。
それぞれの風習や宗派に習った飾り付けで初盆を迎えれば問題なく過ごせそうですね。
一番大切なのは、故人を偲び出迎え送る心構えだと思います。
初盆(新盆)の正しい過ごし方とは?
初盆(新盆)には、8月12日~8月16日までの5日間かけるようです。
準備から後片付けまでどう過ごすのがよいのか、解説していきましょう。
初盆の過ごし方-8月12日
この日までに、仏壇の掃除も済ませておきましょう。
そして8月12日の夕方頃までに、精霊棚の準備も済ませて下さい。初盆の過ごし方-8月13日
8月13日の午前中には、先祖のお墓参りをします。
また8月13日は『迎え盆』と呼ばれ、先祖の霊を迎えるために『迎え火』を炊きます。
先祖の霊が迷わないように、門口で『おがら』を炊くのが迎え火です。
現在では、この迎え火を簡略している場合も多いようですね。
この迎え火に変わるのが、盆提灯です。
初盆の場合、盆提灯は『白提灯』でしたね。
13日の夕方には、この盆提灯に明かりを灯しましょう。初盆の過ごし方-8月14日~15日
初盆の法要は、通常8月14日~15日に執り行います。
僧侶の読経とともに、親類・友人を招いて盛大に法要を執り行いましょう。初盆の過ごし方-8月16日
この日には、先祖の霊を送り出すための『送り火』を炊きます。
送り火と同じように、8月16日の夕方に門口で『おがら』を炊きます。
この送り火は、先祖の霊をあの世へ送り出す行事です。
初盆にいらした方への”お返し”はどうする?
お布施に対するお返しの額は、3分の1程度とよく言われます。但しそれは、親しい 方や特別の方に後日お返しするケースが多いのです。多数はおまいりに来られた時 点でお渡しするので、お布施の額にかかわらず300~1,000円程度の軽くて、 小さなものが良いかと思います。
初盆(新盆)は特別な仏事と心得て、準備は滞りなく
参考になりましたたでしょうか?
お盆にお墓参りをする風習はどの地域でもあるかとは思いますが、
初盆(新盆)は地域ごとに違う特徴が見られます。
”故人を迎え送る”ために、必要な準備は早めに行いましょう。
仏事当日に慌てないよう、心を落ち着かせて故人を偲ぶことが大切です。
お金をかけて豪華な仏事にすることも必要かもしれませんが、一番は思いをはせる気持ちではないでしょうか。