家を建てる時よく聞くのが「家相」と「鬼門」という言葉。玄関や水回りなどが鬼門にあるとその家に住む人の運気が下がると言われていますが、どうしてそう言われるようになったのでしょうか?そこで、風水の歴史と家相、鬼門について調べてみました。
風水とは?
風水は「風」と「水」の環境学
風水とは、読んで字のごとく「風」と「水」。中国の漢の時代から伝わる環境学です。風は気の流れやエネルギーの流れなど目に見えないものから、実際に体で感じる空気の流れのこと。水は空中に含まれる水分をはじめ、自然界全体の水のことを指します。
風水の発祥は古代中国の漢の時代にさかのぼります。当時の漢は、厳しい気候と黄河の氾濫に悩まされていて、多くの死傷者を出してきました。
こうした厳しい環境の中で、いかに住まいを快適にするか、様々な観測データを元に家づくりのノウハウが確立してきました。こうして、長年のデータと知恵が集大成され、「風水」が確立されたのです。
「風水」と「家相」の違い
風水?家相?一体どう違うの?年末になると、来年の風水学は?とか、ラッキーカラーは?などと特集が組まれます。一方、家相には、来年のラッキーカラーなどはありません。風水と家相は次のような違いがあるのです。
風水とは・・・
古代中国の思想で、都市、住居、建物などの位置の吉凶を決定するために用いられた気の流れを物の位置で制御する思想。家相とは・・・
風水や気学などと通じる開運学のひとつです。良い地相の土地に陽宅と隠宅風水が家相という形で普及したもの。
家相における方位の吉凶について
◎方位別吉凶
○北方位
◇家相では北は神聖な方位といわれています。
◇不浄な物はなるべく置かないようにします。(トイレ、風呂、流し台、浄化槽など )○南西方位(裏鬼門)
◇太陽の恵みには腐敗を浄化し、悪い物をを殺菌する作用があります。
◇西に太陽が傾くと紫外線が低下し、殺菌力がなくなるだけでなく、灼熱化しているため不快なエネルギーが増大されるといわれています。
◇空気を汚す物、臭いを出す物、湿度の高い所などが南西方位にあると、身体だけでなく神経面もおかされやすくなります。○北東方位(表鬼門)
◇家相上、南西方位は汚染された空気が増大し、また北東方位は住居内にたまっている腐敗した空気が抜けていく方向だといわれています。
◇南西の腐敗した空気が、北東の汚染された空気と交わると家全体に広がります。○東、東南方位
◇日の出から正午にかけて、太陽のエネルギーは増大します。と同時に紫外線も増加するため腐敗した空気になりにくく、気分的にもイキイキします。◇東、東南方位は、午前中の日ざしが入る所なので、ほとんどの物にとって、プラスの作用 が働きます。したがって、午前中の太陽エネルギーを、いかにバランスよく取り入れるというのは、大変重要なポイントになります。
鬼門とは?
鬼門の意味・起源と方角
「鬼門」とは、
家屋の中心から45度の角度で広がる北東方向を「鬼門」といい
南西方向を「裏鬼門」といいます。
日本では風水家相の方角の中でも、流派に関わらず
この鬼門と裏鬼門を重要視します。
鬼門に玄関と水回りがあるとよくない理由
● 鬼門、北東のトイレ・風呂、南西の台所家相では、「北や北東(鬼門)のトイレや風呂場はよくない」と言われるが、
これは当時の生活環境を考えれば、当然と言えるでしょう。『北向きの雪隠(せっちん)は、不時の災難つづく』(安定生活秘伝極意)
建築学から考えると、北や北東は「寒気や湿気」の影響の強い方位です。「昔の家づくり」から見れば、トイレや風呂場には適さない場所であるのは確かと言えます。昔のトイレはほとんどが「汲み取り式」で、換気扇もなく、不衛生でした。トイレが北東にあれば、冬は北風が吹いて寒く、しかも臭い匂いが家の中に入ってきます。このため、昔は母屋と離れた場所(家の外)にトイレを作ったほどです。(地方では昭和30年代にまだありました)
また、北東に風呂やトイレがあれば、(衣服を脱いだりするので)、特に、寒い冬などは体に大きな負担となり、「脳卒中や心筋梗塞」で倒れるような事故も多く発生した。。
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今日でも、入浴中の死亡事故は多く、平成12年度の死者は14,000人。
(東京救急協会「平成12年度 入浴事故防止対策調査研究の概要」)入浴中の死亡事故は年々増加し、そのほとんどが冬場の「心筋梗塞や脳卒中」で、この数は交通事故で(24時間内に)亡くなる人の数よりも多い。昔の風呂場は貧弱な作りで、冬になれば冷たい北風が入り込み、入浴中に亡くなる人は、「かなりの数」になったはずです。まさに風呂場は、今も昔も「鬼門」です。
(たとえ、トイレが鬼門から外れていても)、寒い夜のトイレは、高血圧の人には鬼門以上に「ダメージ」になったはずです。冒頭の、「鬼門(北東)にトイレがあると、家族に不幸が訪れる」などには、このような事情も存在する。
自明のことですが、冷蔵庫のない時代、西日が当たる台所は、夏は気温が高くなり、食べ物が腐りやすく、食中毒が多々発生しました。これゆえ西南の台所は凶です。現在は冷蔵庫がありますが、西日の当たる台所は、夏は冷蔵庫が一日中ウィ~ンと鳴りっ放しで、これも問題です。また昔は「薪」で火を起こしていたので、夏は南西から吹く強風で「大火事」も発生しました。このような理由で、西南の台所も凶です。理に合った説です。
家の運気を上げる方法はあります!
万 一、「鬼門」「裏鬼門」にトイレや玄関がある場合や「欠け」には次の方法が有効です。
1.常に清潔を心がける
2.風通しを良くする
3.ライトアップなどで明るくする
4.魔除けや方位除けの御札を貼る
5.盛り塩をする 6.お香やアロマ、ポプリなどで良い香りを立てる
7.明るい色使いの絵画や造花などを飾る。
8.トイレへ月に一度程度「酒」を撒く。(コップに一杯程度です。撒き終えたらきれいに拭き取って下さい。)
以上の方法が悪気を払うといわれています。
盛り塩の「塩」について
粗塩を使用することで、盛りやすくなります。もし、盛れない(崩れる)場合は、霧吹きで塩を少しだけ湿らせてあげると、盛りやすくなります。盛り塩の「皿」について
直径5cmくらいの小皿がいいです。陶器などの自然に近いものが望ましいです。100円ショップやホームセンターで販売されているもので結構です。
お皿が用意できない場合は、正方形の無地の白い紙(半紙が望ましい)を敷いて、盛り塩していただいても大丈夫です。盛り塩の置き方・盛り方
10-15g程を小皿に取り分け、霧吹きで軽く塩を湿らせ、混ぜます。型に湿らせた塩を入れ、小皿に盛り、三角すい状の盛り塩をつくってください。【家の玄関、店舗、事務所の入り口】
玄関の内側、外側問わず置いていただいて大丈夫です。両サイドにおいてください。【部屋】
勉強部屋、寝室などお部屋全般・・・できれば4隅においてください。4隅に置くことで、結界(霊的な守りの場)を作ることができます。寝室に配置することで、安眠することができます。
4隅が難しい場合は、両サイドでも大丈夫です。
【机】
机の隅に置くことで集中して物事に取り組むことができます。特にPCのモニターの横に置くことで、ウェブ上からのネガティブな影響から守ります。トイレは水を流すことで浄化できておりますので、特に盛り塩は必要ありません。盛り塩を添える代わりに、トイレの掃除をキレイにすることで、運気アップします。
本来盛り塩は、毎日変えるのが良いのですが、最低でも月に2回は取り替えてください。
色が変わったり、固まったときは、これらのタイミングに限らず、すぐに新しい塩に交換してくださいね。使用した塩は、台所のシンクに流して下さい。家の中のごみ箱でも大丈夫ですが、スグにゴミを廃棄するようにしてください。そのままにしておくことで、吸収した邪気を再放出してしまう恐れがあるからです。
「鬼門は開運の道」という考えもあります
鬼門は、神様の通る開運の道だったのです!
鬼門を鬼の通り道とか、魔が通る道とか誤解されている方が、たくさんおられます。中国風水では、鬼門は、全然問題視されてなく鬼門玄関は、吉とされています。それは、あまりにも中国大陸が広くて地磁気の影響をあまり受けないからなのです。
日本では、昔から家の中心から北東を表鬼門、南西を裏鬼門と呼び、大変重要な場所とされています。つまり日本列島は、弓なりに北東から南西へと地磁気の流れがあり鬼門から裏鬼門とエネルギー(艮の神様が通る道として有名です。)の通り道になっているのです。
怖い所じゃなく尊い所なのです。応接間でも寝室でも子供部屋でも全然問題ないのです。陽が少し当たりにくいが、ゆっくりと安眠できる所なのです。