”米寿”や”白寿”って聞いたことありませんか?そういったご長寿のお祝いのひとつに「卒寿」というものがあるのはご存知でしょうか?今回はこの”卒寿”の意味と由来について、みなさんとご一緒にみていこうかなと思っております。
卒寿(そつじゅ)
超高齢化社会とも言われる昨今、還暦を越えることはもはや珍しいことではなくなってきました。しかし、それでもまだ90歳を超えるというのはなかなかありませんよね。
もし近くの方でそういった機会があったなら、ぜひぜひご一緒してお祝いしましょう。
卒寿とは、数え年の90才をお祝いする行事です。なぜ90才なのかと言うと、九十という漢字を縦書きにすると卆となり、この卆が卒の略字であったことから、90才を迎えて長寿をお祝いすることを卒寿と呼ぶようになったと言われています。
日本には、60才の還暦から始まり年齢の節目には長寿をお祝いする行事が多数ありますが、平成21年後現在、男性の平均寿命は79.59才、女性の平均寿命は86.44才となっていることからも、現代においては還暦や古希(70才)、喜寿(77才)、傘寿(80才)はもはや長寿と呼んでよいのか悩むところです。
このため、90才を迎えた卒寿こそ長寿というにふさわしい年齢に、意識が変わりつつあります。
卒寿の由来
90歳のお祝いを卒寿といいます。
なぜでしょう。
卒寿の卒を略して書くと,こうなります。
これを分解すると,九十となるのですね。
77歳のお祝いを喜寿といいます。
これ,なんでか知ってますか?
喜寿の喜,喜ぶという字の草書体がこれです。
これを分解すると,七十七と読めるのですね。
ご長寿のお祝い「賀寿」
もしも気になった方は、一度確認してみるといいかもしれませんね。
元は中国伝来ので「賀寿」とも呼ばれ、長生きを祝福し周りの者も長寿にあやかろうというお祝い。還暦から始まり、基本的に数え年で行います。
還暦 数え年61歳 古希 70歳 喜寿 77歳 傘寿 80歳 米寿 88歳 卒寿 90歳 白寿 99歳 百歳は、紀寿や百寿の祝い、百歳以上は、百賀の祝いとします。
卒寿の祝い方
もちろん卒寿も同様ですので、数え年で90歳となる年にお祝いしましょう。
「紫色」は古くから高貴な身分の人間が身に着ける色とされており、ご長寿への祝福とともに尊敬をあらわすものなのだそうです。
ご本人には上図のような紫のちゃんちゃんこを身に着けていただくと、より一層それらしさが出るかもしれませんね。
さて、還暦(61歳)では赤いちゃんちゃんこを着てお祝いをするのは一般的にも知られていますが、卒寿では紫色の贈り物を用意する風習があります。卒寿のための紫色のちゃんちゃんこセットなんてものも市販で販売されています。ご家族が相手なら、そうした紫色のちゃんちゃんこや座布団などで卒寿をお祝いするのはよいですが、知人相手ではどんなものをプレゼントするのが良いのでしょうか。相手は90歳という高齢ですので、下手なものは贈れません。相手の健康や関係性などを考えてしっかりした贈り物を選びましょう。
どんな相手にも定番なのがお花ですね。色も卒寿に合わせて紫色のお花を選べばすぐに用意できます。紫に統一せずとも華やかな花束・アレンジを用意すれば喜んでくれるでしょう。形として残るプリザーブドフラワーなら、お花も枯れることなくずっと記念として残すことができるのでおすすめです。90歳という記念すべき卒寿のお誕生日を思い出に残しましょう。