神社には祝詞と言われる言葉があります。一般的には神主さんが発する言葉だということで、それほど意識している人は少ないかもしれません。ですがこの祝詞を理解していくと神社での参拝にも非常に良いものとなってきます。知らない人はチェックしましょう。
祈願の形
祝詞とは、祭典に奉仕する神職が神様に奏上する言葉であり、その内容は神饌・幣帛(へいはく)を供えて、御神徳に対する称辞(たたえごと)を奏し、新たな恩頼(みたまのふゆ)を祈願するというのが一般的な形といえます。
その起源は古く、記紀神話にも天の岩屋の段で、天照大御神がお隠れになられた天の岩屋の前で天児屋命(あめのこやねのみこと)が「布詔戸言」(ふとのりとごと)を奏上したことが見られます。また『延喜式』(えんぎしき)巻八には現存する最古のものとして朝廷の祭儀に関わる二十七編の祝詞が収録されており、現在でも重視されています。
神社は祭られている神様が様々いらっしゃいますが、参拝者がただ行けばよいのかということそういうことではありません。祝詞を発することで、神様に呼びかけているということです。神主さんが祝詞を発しているのは自分の為という意識を持っていくのが良いと思います。
自分で読むのもいいの?
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祝詞(のりと)は神職が神前で読んでいる「アレ」のことです。神職でなければ読んではならないというものではないので、一般の方でも読めるように「ふりがな」を付けて掲載しました。
神道では心と態度の両方がそろって 神意にかなうとされています。すなわち、心の中で真剣に祈るだけではなく、祝詞を声に出して読む(奏上といいます)ことによって、一層のご加護が頂けるという事です。
祝詞は言霊の考え(ことだま=言葉に出した事がそのままかなう。結婚式で帰る、別れるなどの言葉を使わないのはこのため)に基づき美辞麗句を用いて、ご神威により願いが成就するように奏上します。
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祝詞が祈願の形というのを考えると参拝時に自分で読んでも良いのだろうかと考える人もいると思います。もちろん神様へ自分で呼びかけたいという人には自分で祝詞を読んでいく方が良いようです。最近では祝詞を掲示しているサイトもあるようなので、時間があれば探して調べてみるのも良いかもしれません。
参拝の神社でも
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神社の祝詞の種類はいろいろとありますが、「神拝詞」などは一番ポピュラーです。
「祓え給い 清め給え かむながら 守り給い さきわえ給え」
「祓え給い 清め給え 守り給い 幸え給え」
などを覚えておくとよいでしょう。普段神社にいくときにあまり長いものを唱えるのは大変だと思いますが、これですと短いので覚えやすいかと思います。
祝詞は声に出して話すということが大切ですから、心を込めて唱えたいものです。神社拝詞というものもありますので、神社などで売っていないか聞いてみるとよいでしょう
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神社には祭られている神様の種類や言い伝えなど様々異なるものが存在しています。自分が行きたい神社の祝詞が分からないという時には、神社の方で知ることができるようになっているようです。場合によってはある程度長い祝詞というのも考えられるので、無理に覚えなくても読みながらの参拝でも問題ありません。
周りへの配慮も忘れずに
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語や他の祝詞を唱えるときは隣りやすぐ近くに参拝者がおられる場合は黙念で声をださずに心中で唱えます。
少し離れたところに参拝者がおられるときは、自分にしか聞こえないような小さな声で唱えます。
そして他に参拝者がおられないときは、そのときは、ある程度の声を出して唱えられるといいでしょう。
祝詞を唱えるときは周りの状態をよく把握されてその状況に応じたやり方を選択されてください。
祝詞を唱える時に大切なのは、目はつぶらず、しっかりと開けること。
そして正面を見据えて唱えることです。
(恐い顔で睨まないように)
合わせた手のひらの指先も必ず正面に向けます。
目と指先からの両方で、思いを乗せて正面にゆっくりと運ぶ感じです。
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自分が参拝する時というのは他の人も参拝をする時期かもしれません。それにご利益のあるとされている神社ほど多くの参拝者が予想されます。祝詞を唱えるときには周りへの配慮も忘れずに行うようにしましょう。