お正月といえば「鏡餅」ですよね!重なったお餅の上にみかんが乗っているあの姿は、お正月だなって実感できますよね。そんな鏡餅をいつ・どこに・どうやって飾るかご存知でしょうか?また「鏡開き」って?そんな記事です。
鏡餅とは
お鏡餅は、古来より新しい年神様へのお供えとして、お飾りする習慣がありました。
重ねた餅はそれだけでめでたさを表し、さらに海の幸、山の幸も添えてささげ、新しい年も 豊かな実りがあるようにとの願いを込め、同時に正月の恵みを受け、この一年を無事に 過ごせるようにとの願いも込めています。
しかし近年では、お鏡餅も『飾りやすさ』『食べやすさ』を追求したものへと変化してしてきています。
越後製菓では、古来の伝統も受け継ぎながら、保存性、飾りやすさ、華やかさを加えた 様々な鏡餅をご用意しています。
鏡餅の飾り方
一般的には、三方(さんぽう)と呼ばれる、折敷に台がついたお供え用の器に白い奉書紙、または四方紅(しほうべに)という四方が紅く彩られた和紙を敷き、紙垂(しで)、裏白(うらじろ)、譲り葉(ゆずりは)の上に鏡餅をのせ、昆布(こんぶ)、橙(だいだい)などを飾ります。
地方や家によって飾り方もいろいろあり、串柿、勝栗、五万米、黒豆、するめ、伊勢海老などの縁起ものを盛るところもあります。鏡餅と一緒にお供えするものにも、それぞれ正月にふさわしい意味があります。思いを込めてお供えしましょう。
どこへお供えすればよいのか
年神様は鏡餅をお供えした場所に依りついてくださいますので、鏡餅は1つに限らず、複数お供えしてもかまいません。まずメインの鏡餅を床の間へ、小さめのものを神棚や仏壇にお供えします。
床の間がない場合には、リビングのように家族が集まる場所に飾ります。テレビの上のような騒がしい場所や、見下すような低い場所ではなく、リビングボードの上などにきちんとお供えします。
供える方角は、その年の恵方、または南向き、または東向きがよいといわれています。
そのほかにも、台所、書斎、子ども部屋など、年神様に来ていただきたい大事な場所にお供えします。
リビングだけではなく、自分の部屋にも置きたいものです。
いつお供えすればよいのか
鏡餅は一般的に12月28日に飾るものとされています。これは、8という数字が末広がりで縁起がよいとされているからのようです。
さらに29日は9が「苦しむ」を連想させるため、避けられています。
そして、備えた鏡餅を下げるのは1月11日とされています。
こちらはぞろ目で縁起がよいから、というのが理由のようです。
ちなみにこの鏡餅を下げる日の事を「鏡開き」と言い、下げるだけではなく家族で食べるのがよいとされています。
神様から力を頂ける縁起物ですので、是非、お雑煮やお汁粉にして食べましょう。
鏡餅とその飾りの意味
地方や習わしによって、飾り付けは様々ですが、
基本的な飾りの意味を、一つ一つ解説します。・餅を重ねる理由は?
これは円満に年を重ねるという意味があり、
大小の餅は、陽の太陽と陰の月を表しています。・みかんを乗せる意味は?
みかんの色は”だいだい(橙)色”。
子孫が代々(=橙=だいだい)栄えるようにという、
縁起を担いだ語呂合わせ。・三宝(さんぽう)
鏡餅を乗せる台。
尊い相手に物をさし上げる時に、
台に乗せることが礼儀であったことから、使われています。・御幣(ごへい)、四手(しで)
イナズマ状に形どられた紅白の紙。
四方に反映するようにとの意味があります。
赤い色には魔除けの意味もあります。・裏白(うらじろ)
古い葉と新しい葉が一緒に成長するシダの特徴から、
末永く反映する願いが込められています。
また、左右の葉が対になっていることから夫婦円満を意味しています。・四方紅(しほうべに)
お供え物を乗せる紙。
四方を「紅」で縁取ることで、
天地四方を守り、一年の繁栄を祈願しています。・串柿
柿は長寿の木のため、縁起物としてよく供えられていました。
「幸せをかき集める」などと言われています。・するめ
日持ちがいいことから、末永く幸せが続く意味があります。地方によっては、扇を飾ったり、昆布を飾ったりしますが、
どの飾りにも幸せを願う意味が込められています。
鏡開き
昔は餅には原料である稲の神様霊が宿るため、食べるとパワーをもらえるとされてきました。さらに、年神さまの宿った鏡餅をいただくことで、平穏無事な新年を送れるとも。
開いたお餅はぜんざいやお汁粉でいただき、家族の健康と繁栄を祈念しましょう。お汁粉とぜんざいの違いは、こしあんか粒あんかという餡(あん)の違いという説や、汁気のあるのがお汁粉、汁気のない餡をかけたのがぜんざいという説などがあります。
鏡餅を切り分けるのに刃物を使うのは、切腹を連想させるからお正月には似合わないとのこと。
また槌で「割る」のではなくて、槌で「開く」と言います。
鏡餅をいつ食べればよいかと言うと、
1月7日まで「松の内」という鏡餅は神様の依代となっているので食べてはいけません。
一般に1月11日が鏡開きで、鏡餅を開いてお汁粉やぜんざいでいただくことになります。
まとめ
鏡開きになれば鏡餅を食べられるなんてお正月は楽しいことばかりですね。
鏡餅を開いてどのように食べるのかも一つの楽しみでもあります。
お汁粉やぜんざいでいただかなくても、お雑煮にしたり自分で料理するのも1つの手です。
古代から脈々と受け継がれてて来た文化をこうしていまでも堪能できることは、幸せです。
鏡餅の飾りつけも、縁起物として信じられています。