お正月に食べるおせち料理、1年に1回だけ食べることができる縁起物の料理です。おいしいですよね。毎年何気なく食べているかもしれませんが、これも縁起物なんですよ。料理によって込められている願いが違うみたいなので、まとめてみました。
おせち料理は縁起物
おせちは日本伝統の縁起物として有名ですね。
一年の始まりのおめでたい日を祝う食べ物は、とても豪華です。
一年の始まりのおめでたい日を祝う食べ物は、とても豪華です。
これから始まる365日が健康で幸せなものになりますようにと願いを込めて、
1品1品に意味があります。
何となくごちそうを食べる日ではなく、
どのような願いが込められているのかを知っておくと、お正月が少し楽しくなりますね。
伝統的なお節料理には、縁起の良い意味や願いが込められています。
基本的には、縁起が良く、日もちのするものがおせち料理の献立の基本となっています。
おせち料理とは
正月に食べるお祝いの料理です。漢字では「御節料理」(おせちりょうり)と書きます。単に「おせち」ともいいます。「おせち」とは本来、暦上の節句(節供)のことを指します。その節句に作られる料理をおせち料理と呼んだのですが、現在では節句の一番目にあたる正月の料理を表す言葉として使われています。
おせちの「せち」は、節句の「節」からきており、節句については日本古来から伝わる季節ごとの収穫を感謝する神事と、中国より渡来した「五節句」とが奈良時代の頃に折衷(習合)されて、公家社会における行事の一つとして根付いていったようです。
おせち料理の起源は弥生時代
おせち料理が始まったのは、なんと弥生時代と言われています。
思った以上におせち料理の歴史が古いことに驚かされます。
農耕が栄えた弥生時代は、米などの農作物の豊作を祈ったようです。
思った以上におせち料理の歴史が古いことに驚かされます。
農耕が栄えた弥生時代は、米などの農作物の豊作を祈ったようです。
おせち料理の起源は、日本人が米を作り農業を盛んに始めた頃からで、その歴史は弥生文化の時代、紀元前2~3世紀に始まる。
当時の人々は四季折々に収穫される産物の喜びを、神に感謝することによって、単調になりがちな生活に節目をつけた。この季節の節が「節」である。この季節の節に収穫物を神に供える。これを「節供」という。供えたものを料理して、豊作、大漁を願い、自然の恵みに感謝して食べる料理を「節供料理」、これがおせち料理の始まり。
おせち料理の歴史をさかのぼっていくと、なんと弥生時代にまでさかのぼれるそうですが、それは日本人がお米を食べ始めたということに起因するようです。
祝い肴三種
おせち料理は種類も豊富ですが、まずは基本の3種類があります。
地方によって内容は変わることもあるようですが、
関東で知られている祝い肴三種は、「黒豆・数の子・田作り」です。
関西で知られている祝い肴三種は、「たたきゴボウ・数の子・田作り」です。
地方によって内容は変わることもあるようですが、
関東で知られている祝い肴三種は、「黒豆・数の子・田作り」です。
関西で知られている祝い肴三種は、「たたきゴボウ・数の子・田作り」です。
餅を揃えれば正月が迎えられる、基本の正月料理です。献立は地域や家庭によって様々です。主に関東地方では「黒豆」「田作り」「数の子」の三種ですが、関西地方では「黒豆」が「たたき牛蒡」に変わったり「田作り」が「たたき牛蒡」に変わったりします。
黒豆
黒豆は栄養価の高い食物として知られていますね。
そんな黒豆には健康でマメに働けますようにと言う願いが込められています。
そんな黒豆には健康でマメに働けますようにと言う願いが込められています。
元気に働けますように
「まめ」は元来、丈夫・健康を意味する言葉です。「まめに働く」などの語呂合わせからも、おせち料理には欠かせない料理です。
黒には魔よけの力が有るとされていたので、まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせることを願って食べられた。
田作り(ごまめ)
田作りは小魚を甘く炊いたものです。おせちの中では五穀豊穣を願って食べられます。
小さくても尾頭付き
五穀豊穣を願い、 小魚を田畑に肥料として撒いたことから名付けられた田作り。片口鰯の小魚(ごまめ)を使った田作りは、関東でも関西でも祝い肴3品のうちの1品です。
田作りは別名ごまめ(五万米)とも呼ばれ、片口イワシの稚魚を干したものを醤油風味の飴炊きにしたもので、田畑の高級肥料として片口イワシが使われていた(イワシを肥料とすると米が豊作となった)事から豊作を願って食べられた。
数の子
数の子はニシンの卵でたくさんの小さな卵でできているため、子孫繁栄を願って食べられます。
お正月以外ではあまり食べられているものではありませんが、おせちの代表格と言えるでしょう。
お正月以外ではあまり食べられているものではありませんが、おせちの代表格と言えるでしょう。
数の子は鰊(にしん)の卵で、卵の数が多いことから子孫繁栄を願って縁起物として食べられた。
子宝と子孫繁栄を祈る
数の子はニシンの卵。二親(にしん)から多くの子が出るのでめでたいと、古くからおせちに使われました。正月らしい一品です。
おせち料理、よく見られるものから縁起を解説!
祝い肴三種だけではなく、おせち料理には多くの種類が意味を持って入っています。
味もそれぞれで、好き嫌いもあるかもしれませんが、それぞれきちんとした意味を持っています。
味もそれぞれで、好き嫌いもあるかもしれませんが、それぞれきちんとした意味を持っています。
栗きんとん
栗きんとんは、金運を願って食べられます。
甘い栗なので、おせち料理はちょっと苦手・・・と言う人の中でも好んで食べられることが多いようです。
おせちの中ではデザート感覚でしょうか?
甘い栗なので、おせち料理はちょっと苦手・・・と言う人の中でも好んで食べられることが多いようです。
おせちの中ではデザート感覚でしょうか?
豊かさと勝負運を願って
黄金色に輝く財宝にたとえて、豊かな1年を願う料理。日本中どこにでもある栗は、山の幸の代表格で、「勝ち栗」と言って、縁起がよいとして尊ばれてきました。
漢字では「金団」と書く。黄金にたとえて金運を呼ぶ縁起物。
紅白かまぼこ
via stock-food.com
紅白かまぼこはお正月だけではなく見られるものですが、
お正月で食べられる紅白かまぼこは、これからの1年の魔除けや清浄の意味合いがあるようです。
紅白は結婚式などでも用いられる、縁起の良い色ですね。
お正月で食べられる紅白かまぼこは、これからの1年の魔除けや清浄の意味合いがあるようです。
紅白は結婚式などでも用いられる、縁起の良い色ですね。
紅白は祝の色
蒲鉾は「日の出」を象徴するものとして、元旦にはなくてはならない料理。紅はめでたさと慶びを、白は神聖を表します。
紅白、または松竹梅の柄などでおめでたさを表す。飾り切りで鶴や松などの縁起物をかたどることも。赤は魔除け、白は清浄の意味も。
エビ
via osetituuhann.com
エビは茹でると赤くなって腰が曲がります。
年をとって腰が曲がってしまっても元気でいられますようにという願いが込められています。
年をとって腰が曲がってしまっても元気でいられますようにという願いが込められています。
老は腰が曲がるまで丈夫という長寿の願いが込められ、赤色は魔よけの色とも言われているから。魔よけとは別に朱色の晴れやかさから祝肴に使われるという説もあり。
腰曲がりえびは、長いひげをはやし、腰が曲がるまで長生きすることを願って、お正月飾りやおせちに用いられます。伊勢えびから、小川の川えびまでいろいろですがお重詰の中には、小えびを串で止めた鬼がわら焼がよく用いられます。
昆布巻き
via www.nissui.co.jp
昆布巻きは何重にも喜びが訪れるように食べられる縁起物です。
「こぶ」は「よろこぶ」に通ずるとして、縁起が良いとされた。また「子生」と書いて子孫繁栄の願いを込めることも。
昆布は『喜ぶ』の言葉にかけてお正月の鏡飾りにも用いられる一家発展の縁起物。
伊達巻
伊達という言葉にはオシャレ、派手さ、華やかさなどの意味があります。
タマゴが使われることから子孫繁栄の意味合いもあり、子供に人気のおせち料理の1つに挙げられます。
タマゴが使われることから子孫繁栄の意味合いもあり、子供に人気のおせち料理の1つに挙げられます。
「伊達」は、華やかさや、派手さを表しており、繁栄、繁盛の願いが込められています。
「伊達」とは華やかさ、派手さを形容します。華やかでしゃれた卵巻き料理ということで、お正月のお口取り“晴れの料理”として用いられました。語呂合わせや子孫繁栄の祈りというより、色や形からおせち料理に登場するようになったようです。さらに、伊達巻きは、蒲鉾を作る際、つなぎに卵白を使用しますが、黄味の部分が余ってしまうので、それを活用するために考えだされたものです。お口取り料理の蒲鉾とはこんな関係だったのですね。ところで、名前については他説があり、和装で使用する「だてまき」に縞模様がにているから…というのもあります。
縁起物のおせち料理、伝統を大切にしましょう
お正月から友達と遊びに行っていませんか?
おせち料理、そんな好きじゃないからいいやと考えていませんか?
おせち料理、そんな好きじゃないからいいやと考えていませんか?
おせち料理には新たな1年を健やかに過ごせるよう願いが込められた縁起物です。
若いときにはあまり意識しませんでしたが、日本の伝統を古来から受け継いだ伝統ある食べ物です。
家族と一緒におせち料理を食べられることに感謝しましょう。